田舎は付き合いが面倒!?

よく田舎の人間関係が面倒だという話が出ますが、決してそんなことはないと強調したい。今、結構田舎の居心地はいいです。濃すぎず、薄すぎず、ちょうどいいと感じます。

確かに田舎のコミュニティは都会に比べて濃いですし、口コミで情報(うわさ)がすぐに伝わってたり、車で誰が通ったか分かっちゃたりします。はじめはそれにびっくりしましたが、それは監視してるわけでも、悪気があるわけでもなく、「町ぐるみ家族」みたな気持ちということだと思うのです。家族の誰かが何してるか、なんとなく把握してる感じでしょうか?具合が悪ければ、心配する感じでしょうか。それは、安心感にも繋がっている気がします。

人間は森から出て、草原で暮らすようになった時、外敵から子どもを守るためにコミュニティで子どもの面倒を見るようになったのだ聞きました。
人間が進化の過程で獲得したのが、家族、コミュニティの繋がりの濃さなのだとすると、それを「面倒だ」と一言で片づけてしまうのはもったいない・・・。

ゴリラの研究で有名な山極寿一さんは、現代の子育てが母(核家族)に集中し過ぎていて、それが虐待やいじめなどに影響しているのではないかと、指摘されていました。私が都内で子育てしていたころのことを思うと、まったくその通りだったと思います。周りに知り合いも少ない都会で、年子の二人の育児を担っていくのは精神的にとても辛かった・・・。その後、神奈川へ引越して、周りに畑や牛小屋があるような田舎で、隣近所の方のおせっかいが本当に嬉しかったことを思い出します。

かつての閉塞した田舎では、息苦しさを感じることもあったとでしょうが、現代の開かれた田舎は、ちょうどいい距離感で繋がっていると感じています。

20年前に移住してきた方の話を聞いたときに、「周りとの軋轢があったとしても、譲れるもの、譲れないもの、自分の中できちんと線引きをしながらやるしかないんだ」とおっしゃっていました。そういう方が居てくれて、今の居心地の良さを築いて来てくれたと思うと、丁度良くしていくのは、自分の責任でもあるんだんなあと改めて思った次第です。


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