いのししの捕獲

オジイが狩猟免許を取って、はや1年近く・・・。
なかなか猪のお肉にありつけない日々でしたが、
隣町の中野方にある猪の解体施設で販売していることを知ったオジイが猪肉を購入してきました。
ぼたん鍋にとその準備をしている最中、「近所の罠にイノシシが入ったで、見にくるか?」と電話。一度は見ておかないとな、と思いソワソワ出かけてみました。
↓こんな罠の中に、思ったより小さいイノシシが入っていました。














暴れて口のあたりに怪我をしてる様子を見ると切ない気持ちになりました。

そんな感傷的な気分とは関係なく、手際よく、電気槍で仕留め、心臓のあたりを切って血抜きをしていく猟友会の面々。血抜きはなるべく早くした方が肉が美味しいとのこと。
そんな会話の中、10分足らずで、軽トラックに載せられて、解体所へ向かってしまいました。

さっきまで暴れていた猪がただの物になってしまった瞬間を目の当たりにして
動揺するかと思いきや、意外と平気だった自分にびっくりでした。

猪のお肉をいただいたり、猪の荒らした田んぼを見たり、ドライブの最中に猪に出くわしたり、こうしたら美味しいだの、あそこで猪が獲れただの、そんな生活や会話のなかでいつの間にか「田舎化」している私がいるんだと思います。

そういえば、暗い道を走るのも、山の家で一人でいることも怖かったのに、今では全然平気になったしね。


狩猟~解体~ジビエまで

 イノシシによる被害は農村での生活にとって、とても大きな問題です。

 かつては山奥にしかいなかった動物たちが、近年では里にエサを求めて下りてきます。そして田んぼや畑を荒らしてしまいます。

 原因は、ヒノキの植林をしすぎたせいかもしれません。広葉樹の森は多くの食べ物を生産し、それによって多くの動物にとって豊富なエサがあります。しかし、ヒノキ林にはあまり動物にとってのエサが多くありません。

 もう一つの原因は、山に人が入らなくなってしまったからかも知れません。かつては、材木を切ったり、落ち葉を集めたり、キノコ採りに入ったり、狩猟に入ったりと、多くの人たちが山を利用していました。それが今では山に入る人はほとんどいないというのが現状です。

 こちらの田んぼや畑は、電気柵で囲っています。イノシシ除けのためです。

 移住者である私も、地元の人に勧められて罠猟の免許を取得しました。柵で囲っても、隙間から入り込んでしまうのです。増えすぎているイノシシを、正常な量に戻さなければなりません。そして、そのイノシシがとても美味しいのです。

箱罠にかかったイノシシ











 昨日は「イノシシが罠にかかった」という連絡を受けてイノシシの止め刺しに参加しました。そしてその場で放血を済ませ、隣町の中野方町にある解体所へ運びました。「猪鹿とーる」というシャレた名前の、解体所兼ジビエ肉販売所です。解体のお手伝いをしながら、大将から注意点などを詳しく教えて頂きました。

 この止め刺しから解体までののことは「グロい」と感じる方もいると思うので詳しくは語りませんが、私はそんな風には感じません。人間は、植物も含めて他者の命を食して命をつないでいます。可愛そうとは思いますが、可愛そうなことは誰かにさせて、自分は美味しい部分だけを頂くというのは、私的には卑怯者な気がします。他人がどうこうではなくて、自分自身に対してそう思います。屠殺と肉を食べるという行為がセットだということは常に意識していたいと思います。
 こういうことも、都会にいた時には考えもしていなかったことでした。

 昨晩は、ぼたん鍋(みそ味)・レバーとハツのピリ辛佃煮を頂きました。今晩はイノシシの骨のスープでのラーメンとスペアリブ、レバーペーストをクラッカーに塗って頂きました。
 いつもよりも感謝して頂きました。そしてメチャメチャ美味しかったです。きっと良いエサを食べて自然な環境の中で健康に健康に育っているからなのでしょうね。

 参考までにイノシシの美味しさの秘密はというと、
時期:秋から冬が美味しいです。
エサ:特に秋冬は栗やどんぐりを食べています。養豚場で育った豚と違って良いエサを食べています。
栄養価:高たんぱく・低脂肪・低カロリーで、ビタミンB2が豊富で悪玉コレステロールを低下させます。
年齢:3歳くらいがもっとも美味しいそうです。
血抜き:止め刺し直後に血抜きをします。すぐやらないと肉が臭くなります。鮮度はとっても大事です。

 オスメスに美味しさの差はないそうですが、メスの方が柔らかいそうです。
 内臓は特に美味しいです。抗生物質などはやはり内臓に溜まるのではないでしょうか。イノシシのレバーペーストは超絶品でした。
 今年は何頭獲れるかな。獲れたら地元の人たちで宴会をやりたいな。

ボタン鍋

レバーとハツのピリ辛佃煮

イノシシの骨のスープでのラーメンとスペアリブ


たき火

山に住んでいると、枯れ木やじゃまな木を伐採する機会が多くあります。
風のない日にそれらを燃やすことは、仕事でもあるけれど、楽しみの一つでもあります。














今回は、ちょっと遊んでみました。ほら、たき火らしいたき火になりましたよ。
山積みになっていた伐採した木が2時間ほどで灰になりました。

何もすることなく、ただ火を眺めているだけですが、退屈もせず、ぼおーと時間が過ぎていきます。

都会の孫たちが遊びに来ると、木を貯めておいて燃やしてもらいます。
わが家に到着するや、「たき火してもいい?」って、それはそれは楽しいらしいです。

この地域では、山や田畑で出た木や草を自分の敷地内で燃やすことは許されています。
もちろん、ご近所迷惑にならないようにしなければいけません。