JIA東海住宅建築大賞「毛鹿母の家」

恵那市笠置町毛呂窪に、昨年移住されたTさん邸のリノベーションが、JIA東海住宅建築大賞を受賞されました。Tさんと設計士さんは、築100年のこの住宅の外観を変えずに、中だけをモダンなスタイルに変更しました。
審査委員たちは、外観を変えないのが建築賞に値するのかどうか、議論百出だったそうですが、この毛呂窪の美しい棚田の景観には、昔ながらの農家の住宅こそがマッチすると、斬新な評価を与えました。
建築業界にとっても、空き家をどのように地域に溶け込むようにリノベーションしていくかは、現在大きな問題になっており、今回の賞はそこにひとつの答えを出したと言えそうです。
地域の住民にとっても、Tさん一家は「百年以上続いた家を受け継いだ新しい家族」として暖かく迎え入れられています。

今の都会の移住希望者は、「田舎の新しい家に住みたいわけじゃない、古い家をリフォームして住みたがっている」ということが証明されただけでなく、最先端の建築家さんたちの最高の評価も得たということです。
今回の賞の半分は、棚田の景観を守ってきた毛呂窪の住民が受賞したも同然だと思っています。
僕は常々、笠置町は本当に魅力的な地域だと言い続けていますが、その意見は地元ではまだまだ多数とは言えません。
https://www.hello-uu.com/uu-news/180730.html

Tさん邸と毛呂窪棚田の美しい景観。

地元の皆さんと結んだ四ツ目垣も、評価の一部になったと言われ、企画して良かったなと思いました。

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